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Blog/2017-06-29

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自責の事故を撲滅せよ

暦は大気の温度を増しながら、水無月から文月へと変ってゆく。
この時期、満開の花ショウブを、妻が義母の家から沢山もらって帰り
バケツのまま玄関に豪華に飾ってある。
この花、寂しい玄関に美しい乙女が立っているほどに、華やかな容姿である。
花ショウブの花言葉は「うれしい知らせ」「優しさ」「伝言」「心意気」
「優しい心」「優雅」「あなたを信じる」等と、優しさを示している。

この花は、義父が畑に植えたのが始まりで、今では見事に畑に広がって咲いている。
その義父が他界して歳月は大よそ10年が過ぎる。
毎年義母と二人が大切に育てた花ショウブを見ると
働き者で通った笑顔の義父が花と共に思い出される。

私の覚えている義父は、絶対に誤魔化すことの出来ない、生粋の左官職人であった。
身体で土を練り上げ、身体で壁に仕上げていく。
力の限り出し尽くした汗を、仕事のためにまた絞る人であった。
身体は小さい人であったが、口からは常に「 シィー・シィー 」と
力を中心から絞る声が聞こえるのが常であった。

「 シィー・・シィー・・ 」そして義父は私に口癖のように話した。
どんな仕事でも、働く事は仕事を通じて自分を鍛える事だ。
職場は自分を磨き上げる場所である。
一生懸命になればなるだけ、流した汗の糧だけお客さんには喜んでもらえる。
だから決して手抜きや誤魔化した仕事をしてはならない。
それは、自分を粗末にしている事であって、その一生懸命に褒美として、御足を頂くのだ!
黒く日焼けした労働の顔は逞しく、私の胸に焼き付いて離れない律儀な人であった。

義父の手がけた塗りムラの無い壁は、今も多くの家々で一つのひび割れも見せず
力強く家を包んでいる。
私達の海の仕事も同じではないだろうか。
高額の積荷と高額の船価。
尊い乗組員の人命を運ぶ仕事に、手抜きや間に合わせがあっては許されない。
貴重な燃料を燃やし、船価・積荷を含めれば、大よそ両手の億に近い物流が
我々の職場である。

仕事を誤魔化して自分を粗末に仕上げてはならない!
決められたことを決められた手順で、海を分けて進め!
その答えは「 自責の事故を撲滅せよ 」
心にはいつも安全という答えを目指せ!である。

船で発生する海難事故原因には、自責事故以外に何があろうか。
その殆どの事故は自己責任で起きている結果に違いない。
一旦発生した海難事故は、責任をどのように取ろうとも、元に戻る道理は無い。
無惨な破壊と、社会的な制裁と、船主責任が残るだけである。 
二度と戻る事の出来ない人生。
わずかな油断が人生を歪めてしまう。
だからあらためて伝える。
「 自責の事故を撲滅せよ! 」と。



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