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Blog/2017-09-04

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手間の心

三原市にある仏通寺は、日本屈指の座禅道場である。
仏通寺は、1300年の歴史を持つ臨済宗仏通寺派の総本山として、かなり大きなお寺である。
参道にはもみじ並木と平行して川や滝が流れており
威厳を保つヒノキ・杉の古木は天高くそびえ立ち
歴史を思わせる寺院の佇まいに、観光客も多く
晩秋になれば紅葉の美しさを見せて県内有数の観光客で賑わう。

一帯は県立自然公園に指定され、静かな散策を楽しめば時のたつのも忘れる。
土曜日には晴れ上がった天気に誘われて、まだ青紅葉のままのトンネルを歩いてみたいと思い
文句の多い細君と出かけてみた。
流石に名所である。
青い紅葉が残暑の木漏れ日に見事なコントラストを見せ
その下を通る人々に涼風が爽やかで、残暑で疲れた心も癒される思いであった。

微風に揺れる緑のトンネルを、無心の境地で見とれながらそぞろ歩く。
その隅の道を白装束をまとった、数人の見習いの修行僧たちであろうか
参道の両端に高くそびえた杉・ヒノキの古木から落ちた落葉を
掃いては集め又掃いてゆく。
私はその様に注目した。

きりの無い山奥の落ち葉を何度掃いても、又ハラハラと掃いた後に舞い落ちる。
箒の筋道が残る。
沿道は、何とも言えない風情を見せてくれる。
しかし、取り残されて箒の通らない落ち葉の山は
ただ色あせて見苦しいだけであることに気がついた。
一度にまとめて掃き清めればよいと思う作業も
一度箒を通す事でこんなにも落葉が風情をもって感じられることは感動である。

威厳を持つ古寺の折り目正しい演出にも、修行僧たちの苦労と心があるのだと感じ入った。
私達の仕事もこれと同じだと思う。
どうせ直ぐに元通りになるから、溜まった後でまとめてすれば良いと思う掃除も
早め早めに掃いておくほうが、怪我も無くて美形でよいに違いない。
どうせまた溜まるから二度手間と思うより、その二度手間の中に
時間をかけた意味が生まれる。
 
どうせまた汚れるから。と、掃除を怠れば、結局いつかはゴミに足をとられるに違いない。
落ちても、落ちても懲りなく掃き清める落ち葉にさえ、学ぶべきことは大いにある。
掃き清めた路は、参道を見事に飾る花道ではなかろうか。

皆さんの仕事上の安全を願い祈ることは、そこに携わる私たちの使命であり
すべてに優先することである。
台風避難の港で、ここに居れば安心だとフッと湧く心の油断。
ついついコックリとする当直。
そこには乗組全員の命が育まれている。
「 油断と怠りと、どうでも良いと投げる横着心 」を掃き清めて
誠の人間の心に生まれ変われと、参道に清められた竹箒の清々しさから
聞こえた気がする、禅修寺の鐘の音。



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