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Blog/2017-09-26

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優れた航海者は 安全を優先する

休日になって仕事を離れても、その空白を埋める思いは
いつも、皆さんの船舶が無事で居て欲しいという願いが根底に残り続ける。
長い半世紀に及ぶ年月を一筋に、船舶の運航に携わりながら
未だに海難事故の防御も出来ず、原因根拠を突き止めることも出来ない。 
奥義の深さに寂寥感が膨らむ思いである。

そのような思いの中、昨日のファックス備考欄には
目を見張るようなヒントが述べられてあった。
頭の下がる思いでここに記述させていただく。

9月25日:第五旭丸 
動静表:22日1345長崎入港、23日1110出港、24日1040呉入港

・備考欄 
「 急潮流の平戸を避けて生月沖へ廻る(10マイルロス)。
  それでも関門の逆強潮が早すぎる(7.6㌩W)ので、さらに機関回転を落として
  入航時刻調整を試みるが、期待したほど速力は落ちない。
  今度は大畠瀬戸も最強潮なので怒和島水道を航過(6㍄ロス)
  決して急ぎの航海ではないので安全航海に徹する。
  狭水道が好きでないのは、狭所の特性そのものより、最近は他船の事を考えず
  モラルの低い自船の都合だけを優先する船舶が増えてきていることに
  危険を感じているからです。」

お見事です。
海難事故は人が起こすもの・・・。 
例え設備の不備が原因しても、所詮その不備も人の未熟さがなせる業であろう。
では一人一人を完全に教育すれば良いかと言えば、一人一人の心を管理する事は
神のみぞ知る範囲である。
人はいくら教育や訓練をしても、一人の力や能力を数倍に上げる効果を出す事は
私ごときには有り得ない力である。

まして、変幻自在の自然環境は、決して単純な訓練や教育の範囲では
カバー出来ない重大な現象がしばしば存在する。
突き詰めていけば、私なりに一つの漠然とした答えが見えてくる。
船舶はそれぞれが一つのチームで形成されている。
一人でカバーできないものは、乗組員の複数又は全員でカバーしなければならない
当り前の理論にいきつく。 
 
先の第五旭丸の狭水道通過プラン:危険回避の実践には
常に安全運航の意識が実行されていることに、各船も(急がば回れ)ヒントを頂くものである。
そこには船長の余分な狭水道通過に対する指揮命令義務も
大きな労働過多の範囲へと踏み込んでくる。

野球は一人では出来ないように、それぞれのポジションの役割と
ピンチに立つときの全員野球の総合力勝負である。
今にして、皆さんの安全航海が継続されている根拠には
それぞれのチーム力が向上し、「安全記録日」を絶やさない目標を
競っている部分が大きく作用しているのだと思う。

船舶は目的港に向かって走る。
しかし、乗組員は安全と言う目的に向かって毎日を生きているだろうか? 
飛行機は滑走路を大空に向かって飛び立ち、何処に向かうのか。
目的場所が無ければただ飛ぶだけでは、やがて燃料も切れて墜落するだけである。 
同じように人生は目的を持つから、生きていく価値がある。

せめて、「安全であれ!健康であれ!」
2つの目的を持って、時には大回りをするも由
時には減速するも由
時には当直時間の増減をするも由
時には寝ずの番をするも由
時には思い切って避難するも由・・・
それらの目的は、全て安全運航が要であることを忘れてはならない。
皆さんの意識は、安全運航へと共に飛び立つ滑走路でありたい。



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