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Blog/2018-11-22

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無事への願い

いかなる時も人は「 無事 」の二文字を背負って生きている。
「 無事 」とは解釈すれば、事が無いと書く。 
つまり何事にも振り回されないことを意味する。
人が無事でいるためには、不要なことに迷いを持ち、それらに振り回されるところを嫌う。
つまり悩みを生み出すところから「 無事 」と言う条件が崩れ始める。

人の生活の範囲において常に無事を願うためには
仏教において「 三つの毒を解毒 」しなければならないと教えてある。

一つは貪 [ むさぼる ]
何でも貪るように欲しがる欲望。 
欲が満たされなければ、どうしようもなくイライラし始める。 
つまり貪りの意識が支配しはじめると人は必ず行き詰まり、幸せからは遠ざかって行く。

二つは怒 [ いかり ]
些細なことで怒りの感情覚える。 
それを思いのまま抑えることもなく相手にぶっつければ
人との関係はいっぺんに崩れ、人心は遠く離れてゆく。

三つは愚 [ おろか ]
常識もなく道徳心をもたずに、教養に欠けている状態を言う。

この三毒が一旦、人に取り付いたらなかなかはなれない。 
つまりこれ等が「 無事 」でいられることを妨げる。 
「貪り・怒り・愚か・」は、誰の心にもはびこる不要な迷いごとと分かれば
その生き様は出来る限り謙虚であることが喜ばしい。

人よりいい物を持つ、人より多くの収入を望む、人より楽をしたい。
当たり前の願望が人の心をさまよわせているのが、現在の物欲の社会なのかもしれない。 
人は多くを望まなければ、永遠に「 無事 」でいられるに違いない。 
何と、常に謙虚であることは難しい現世であろうか。
それでは我々の職場に「 安全運航への三毒 」というものがあるとしたら
どのようなものかを考えてみる。

その一 無責任 [ むせきにん ]
自我にとらわれて集団の規律から離れた身勝手は結束力を失わせ
同時に職場には不協和音を増大させる。

その二 無知 [ むち ]
努力不足が生む見識の低さは、技術力も低下して危険を増大させる。

その三 軽率 [ けいそつ ] 
物事を深く考察することが出来ず、ミーティングなどの手順を踏まないために
連携不足となって、事故を誘発させやすい。

例えば、濃霧航海を一例に取れば、危険を予感できても船長には報告せず。
その一・・無責任に自分だけの対応をとる。
そのニ・・無知・レーダレンジに接近する他船が感知されても
その針路を読み取ることが出来ない。 
その三・・軽率に左転5度程度の避航処置で済ませてしまう。
私はこの濃霧避航例で今まで3件の衝突事故が発生した事実を知っている。

安全運航であることの条件は、この三毒を全て揃えては
救いがたい結末を迎えてしまう例である。
これ等の条件を克服するためには、いずれもその底辺にある意識は
「 謙虚 」の二文字に結ばれるに違いない。



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