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Blog/2019-05-27

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ねこばば

人間は何事にも用心するということは、動物的自己保身として本能的な意識が備わっている。
しかし、用心は心身を労する事であるだけに、とかく怠りがちになり
思わぬところで事故につながる恐れがある。
一般的には用心深いことは処世上大事なことであるが、つい面倒だと思えば横着になって
他人任せになりやすい性質を持っている。 

例えば、現場に不具合が見つかっても、誰かが気付いてやるだろう・・・
まだ大丈夫だろう・・・などと、解決を他人任せにしたり、先送りする場合がある。
(銚子沖の貨物船衝突事故しかり、命を的にした慎重な運航を実施した結果であったか
非常に悲しい同僚海人の海難事故である。
常に他人まかせで本気にならない海の事故は悲しい結果を招く。)

実はそれらの後送りの性質が、災害や事故の引金になっている例が多いのである。
電気のスイッチがはいっているかいないか?
ハッチのウェッジがすべて外されているのか?
バルブを開放したままではないか?
油切れの音がかすかに聞こえているが?
ウインドラスが軋んで鳴き声を発しているが?
ロープが切れそうだが?
まっ!あいつが居るからいいか!
そういった不備の充当を人任せに期待した場合、それが危険に直結する例が多い。

「 念には念を入れる 」「浅い川も深く渡れ」
「一度話す前に ニ度聞け」「 石橋を叩いてわたる 」
慎重な諺の通りこれはと思ったことは、即座に自分で処理をするか
皆との打ち合わせ上で誰が実行するのか確認する誠実さが大切である。

見ていて知らぬ振りをする行為を代表する言葉に「 猫ばば 」という臭い話がある。
猫は糞をすると、後ろ足で土をかけて糞を隠すことから「 悪い事をしても知らん顔する 」
「 人のものを拾っても交番に届けず知らん振りで、自分のものにする 」
などの行為を「 ねこばば 」と言う。
まさに知っていて知らん振りの職場の行為も「 ねこばば 」になるに違いない。

人それぞれ人間が違うようにその思いもまた異なり、理解の範囲も性格も異なるものである。
大半の仲間には安全の尊さは充分に伝わっても、他の一部の人には深く理解されなかった場合
物ごとは総合力で運航されているわけであるから
一端の綻びは「 上手の手から水が漏れる 」ように
完全と思った運航にも思わぬ落とし穴の危険が迫るものである。

安全とは自らの命を自らが守る、当たり前の行動である。
人任せや人頼みであってはならない「 懲りる前に、懲りる 」
慎重かつ誠実な心得で対処しなければならない。 
安全を、また安全かと笑う者があるとしたら、それは、自らの尊い生命をも
侮辱している「 ねこばばの笑い 」ではなかろうか。



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