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Blog/2020-02-19

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予習と反省は 安全運航の羅針盤

皆さんは職業柄、日頃より安全への知識は沢山持っている。 
知識は持っていてもそれを守る意欲に欠けたら、不安全状態は徐々に進み
次第に事故発生の起こりやすい危険な状態に陥る。
誰でも目前の事故や危険を想定して仕事をしている人は少ない。 
普段は「 自分の前途には事故などが待ち構えていることなどありはしない 」
そのように思っている。

しかし、そのように信じられるためには、しっかりとした根拠や
準備ができているのかと問えば、そのような確信的な用意は何もしていないのだから
思いというものは誠に身勝手である。
発生した災難を救済する慈善活動は大いに立派なことであるが
「 予防の慈善 」( 発生前に注意して予防策を講じる )効果はさらに大きく
いっそう素晴らしい行いである。

この1月、発生した座礁事故の一例を振り返ってみれば
船長は常日頃から狭水道では常に船橋において指揮義務を果たしていた。 
しかしここ一年の間には次第に狭水道での指揮義務を怠り始めていたという。 
5年間も全うした狭水道での指揮命令義務を、彼は慣れるに従って放棄し
人任せにするように性格が変わっていった。
ここからヒヤリハットの宿命ははじまっていたのである。

本船の運航は5年間は重大な災害や事故は至らなかったものの
直結してもおかしくない一歩手前の事例は始まっていたことになる。
船長は狭水道で起こしに行っても「お前で大丈夫だから・・」と言って
深夜の狭水道通過は昇橋しては来なくなっていった。 
そんな運航の在り方に正義は決して安全を提供し続けるわけはなかった。 
準備された座礁事故はまだ陽も落ちない時刻に、沖縄東岸の中城沖合で
当然のように起こったのである。

久高島西方・平瀬北東サンゴ礁に座礁の悲劇は現実のものとなった。
狭水道通過5分前に一航士にバトンタッチした彼の言い分は
(通過することは一航士は慣れているし、視界も良かった。
 交代しても問題は無いと思った) 
実に身勝手な言い訳であった。
一航士は自動操舵を手動に切り替えて、自動の指針を次の方位へとセットしたまでは良かったが
手動操舵から自動操舵への切替を失念してしまったのである。
最も初法的なミスは船首がサンゴ礁に向かって前進していることに気づかなかった!!

怠慢は積もり積もって予測されたとおりに「ヒヤリハット」が恐怖へと爆発する現実である。
急きょ全速の後進出力にしたが行脚は停止することもなく
空船の船体はサンゴ礁へと直進していった。 
後5分の船橋指揮命令を怠る恐怖はすでに1年前に始まっていたのである。
ヒヤリハットは決して人々の重なる怠りを許すものではなかった。

日頃から当直への心構・船長の指揮命令の心構え・当直見張りの重要性・
交代時の引継ぎ項目
日頃の怠りは必ず蓄積したころに爆発を起こすものである。
どこの社会もお互いに信頼し、互いに役割分担しあい、仕事を補足し合って成り立っている。
その信頼の為には準備万端を整えていれば、このような破目には陥らなかったに違いない。

「 航海中だから・・・ 」
「 わからないから・・・ 」
侮る人間関係に溺れてしまう人が居る。
しかし、そのような在り方を続けていれば、必ず自分が社会に裁かれる時は訪れる。
そのとき、大きな損失を社会に残したまま、今日まで頂いていた社会的な信頼を粉々して
彼は職場を追われていく。
何と悲しい結論であろうか。 
船長の怠慢で起こした海難事故は大きな経済的破壊を残したまま
万に一つの救われるいいわけはあり得ない。 
やがて大きな罰金は彼の職務に追い打ちをかける事であろう。

何ごとも自分が正しいとの思いは、えてして自分にとっては
都合の良い独りよがりの判断が多い。
常に反省を繰り返しながら、長い習慣の中にも自らの在り方を正していかなければならない。
まさに「ヒヤリハット」は常にその危険の蓄積を訴えていることを肝に銘じ
「安全運航の原点」に立ち戻り、航海者としての責任ある姿勢を正していかなければならない。 
予習と反省は常に安全運航の羅針盤になる。   



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