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Blog/2020-05-27

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安全という幸せ 災害という不幸

防ぐことはできなかったか? 
人は警戒心を失えば、必ずマンネリの落とし穴に落ちる!
人々は誰でも幸せを求めて働いている。 
そこには自分の家族や、身内を不幸に陥れてしまう労働災害や海難事故は
なんとしてでも発生させてはならない。

「 普段、気を付けていたのに・・・ 」
「 このような危険な行為はしてはならないと口を酸っぱくして教えてあった。 」
「 それが、なぜ・・・? 」

注意したつもりの落とし穴はどんなところにも仕掛けてある。 
分かっていることと、着実に実行していることは全く違う。
それは人間の持つ性質であったり、普段実行しておかなければならない設備管理であったり
事故発生までの要因には、人の様々な性質や現場の特性が含まれている。

※人は誰でも楽をしたがる。
そのために様々な設備や利器を生み出し、工夫して発展してきた。 
他の誰よりも少しは楽な方向に働きやすい性質から
いつかは必ず手抜きが発生してしまう。

※人は何事にも慣れていく性質を持っている。
そのために新鮮味から次第に慣れによる感性の鈍感が始まる。 
つまり一般にはこの鈍感をマンネリという。 
職場でマンネリとヒヤリハットが無視され始めると、行き着くところが
小事故から大災害へと少しずつ進み始める。

その昔(2014年)、明石海峡沖でタンカー船の大爆発事故があった。
その大爆発は何故発生したのであろうか。 
普段、本船・船長は会社からは安全面においても絶大な信頼を得ており
船齢19年になる老朽船は働き者の船長の手に掛かって、とても良く手入れが行き届いていた。 
ドックで若返った船体は後少しのところで予定の作業が全て終わる。

乗組員は船長の指示に沿って、甲板部は一体となって手入れを進めていた。 
有ろうことか、重油の積荷を揚げた後、普段なら十分にガス抜きの時間を取っているのであるが
先を急ぐ詰めの作業は大丈夫だろうと軽視してしまった。
今日は天気も良いしドックより持ち越した最後の手入れ作業には
船長自らが率先して作業に従事した。
いつもなら実施する作業前のミーティングも残念ながら手抜きされていた。
本来はタンカーの荷揚げ後には、サンダー掛けなどは御法度の
安全マニュアルを十分に承知していながら、何年も積み重ねた無事故の実績は
次第に船長の安全政策を鈍化させてしまったのである。 
不気味に臭う艙内からC重油のガスが鼻を突いてくる。 
しかし、何年も同じ匂いを嗅いで過ごした船長の嗅覚には
普段の匂いと何も変らなかったに違いない。
微塵の疑いも抱かず、船長は朝のかかりに自らがサンダーを握り、火花を散らし始めていた。

危険な方向へと傾倒し始めた甲板部全体の流れは、もう不安も不審も無く
止まることは何もなかった。 
一気に危険な方向へと進み始めた事態を、誰もが反応を示さなくなっていた。 
同時にその船の行方は断末魔の方向へと、坂道を転がり始めたのである。

それから数分の後に大爆発という落とし穴が、晴れ渡った明石の青空へ
黒煙を噴き上げたと同時に、船長の姿は爆発とともに空中へ向かって
吹き飛んでしまったのである。 
実話に沿った悲惨なドキュメンタリータッチの話である。 
この嘆かわしい惨事を誰が想像したであろう。
人はいつしか慣れと言う性質を持って、このような地獄に貶められる。
「 根拠なき安心感の落とし穴 」である。
実は昨日も、ベテラン乗組員が大竹港にて作業中、艙内転落死のニュースが放映されていた。
ヒヤリハットに改善を求めない乗組員の惰性は、次は貴方の方向へと近づいているに違いない。



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