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Blog/2021-01-07

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海の道は四面楚歌

年末からの天候は三寒四温が繰り返されて、外気は寒風が強く吹鳴し
全国的に北西風が猛威を振るう天気概況をしめしている。
今後は三陸海岸や北国は吹雪に悩まされることが予想される。 
各船の動静連絡は「 安全 」の二文字に飾られて無事な様子。
日々胸を撫ぜる朝を迎えられることに今日の歓びがあり
乗組員の皆さんには心より感謝しなければならない。

某新聞の記事に「 打たれ弱い現代の子供たち 」と題してコラムが記載されていた。
今どきの子供たちは、少しの辛抱や少しの躓きにも打たれ弱い現実。
その理由の一つとして、物質に恵まれ過ぎて育つ環境は
大よその子供たちが過剰保護に育てられるためでもある。 
その例題を一つ取り上げれば、体育の授業で泳ぎを覚えるプール事情が浮かんで来る。 
穏やかで波立ちもない平穏なプールで泳ぎを習っても、波立ちの荒い海原で泳ぐことは難しく
まして荒波の世間を泳ぎ切ることはままならない。 

同じ泳ぎを覚えるとしても海に育ち、波や潮の流れにぶつかり
たくましさを知らなければ本当の泳ぎは出来ない。
世間の荒波に腰砕けをする若年者の脆[もろさ]の道理が述べられていた。 
その記事を読みながら、その昔、夏の海に戯れる子供たちの喧騒が
私の耳元に鮮やかによみがえってきた。

その当時はどこの学校にもプールなどは無かった。
貧しい時代は泳げる海原こそ少年たちの大切な友達であった。
学校から急ぎ帰り、防波堤から飛び込んでは又泳ぎ
唇が紫になりながらもまた潜っては、様々な魚を追いかけて遊んだ。 
真っ黒に日焼けした少年達の背中は、日焼けした肌が皮むけて
まるで亀の甲羅の様にまだらな背中ばかりであった。 
泳ぎ疲れて、我が家の縁側に寝ころべば、心地良い涼風に誘われて
幼い冒険の夢を幾度も見ながら眠りこけていた。
 
学校に通う道々は様々な草花と話し、どこまでも、でこぼこ道を躓きながら通った。 
今は私の育った島の道々でさえ、その殆どは平坦なアスファルトで舗装され
誰も躓く人は居ない。
人生の道々はアスファルト道路の様に決して平たんな道ばかりではない。
波風の立たないプールでもない。 
寒暖を調整できるエアコンの快適な部屋ばかりでもない。

時代は進んで快適な環境に生活できていても、人生の障害物は今昔、何も変わらない。
「したくないことはしなくて良い」「おんばひがさ」で育てられた若者には
それが自由な生き方であるのかもしれない。
プールだけで育った若者の思想は、海という荒波に遭遇すればすぐに行き詰まって
落ち込む者が多いのは道理であるのかもしれない。

打たれて、打たれて、痛さに耐えて、そこからまた新たなる挑戦が始まれば
それもまた人生を見直す良い機会になる。
海の職場は船であり、人生は航海である。 
年末から年明けにかけて四面楚歌の大時化が続いている。 
北の海では猛吹雪、日本海では打ち寄せる三角波が誰も寄せつけない寒波の試練である。
日本山脈の頂を越えた強風は、太平洋を行く船にも、情け知らずの季節風を叩きつける。

鍛え抜かれた海の男たちは、英知で岬のかげに時化をしのぎ
また走り、果敢に時化の壁を乗り越えてゆく。
さらに勇者たちには、乗り越えなければならないものは波だけにあらず
明日に繋がるお互いの人生航路もまたしかり。
厳寒の海と孤独の戦いに挑みながら、安全旗を目指して今日も行く。
故にその苗字にして旗[緑十字]を手に掲げる、我マストにならんと新春の海に思わん。



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